解き方

ナンプレの解き方 12の技
基礎からXYチェーンまで

ナンプレ(ナンバープレース)は、行き当たりばったりでも易しい問題なら埋まります。 けれど難しい問題は、決まった「形」を見つけて候補を消していくことを前提に作られています。 その形を、易しい順に12個ならべました。

図はすべて実際に出題している問題から作っています。しかも、この記事を出力するたびに ゲーム本体が使っているのと同じ判定プログラムに答え合わせをして、一致しなければ出力を止めています。 説明と実際の盤面がずれることはありません。作り方はいちばん下に書きました。

12の技

  1. まず候補を書き出す(この記事の前提)
  2. ネイキッドシングル — 候補が1つしかないマス
  3. ヒドゥンシングル — その数字が入れる場所が1つ
  4. ロック候補 — 枠と行・列のはみ出しを消す
  5. ネイキッドペア — 2マスが2数字を独占する
  6. ヒドゥンペア — 2数字が2マスに隠れている
  7. ネイキッドトリプル — 3マスで3数字
  8. ヒドゥントリプル — 3数字が3マスに隠れている
  9. X-Wing — 2行2列の長方形
  10. XY-Wing — 3マスのはさみうち
  11. Swordfish — X-Wingの3本版
  12. カラーリング — 1つの数字を2色に塗り分ける
  13. XYチェーン — 2候補マスをつないでいく
  14. どの難易度で、どの技が要るか
  15. この記事の図の作り方

まず候補を書き出す(この記事の前提)

あるマスに入りうる数字を候補と呼びます。同じ行・同じ列・同じ3×3の枠にすでに出ている数字は入れられないので、 残ったものが候補です。以下の技はすべて、候補を書き出してあることを前提にしています。

技の役目は2つだけです。マスの数字を確定させるか、候補を減らすか。 候補が減れば別の技が見つかり、それがまた候補を減らします。この繰り返しで盤が埋まっていきます。

この記事でのマスの呼び方。上から数えた行と、左から数えた列で「3行5列」と書きます。

図の読み方。青く塗ったマスがその技の骨格、 赤い斜線の数字がその技で消える候補、 緑の数字がその技で確定するマスです。 小さい数字は候補(メモ)で、その技に関係するマスの分だけ描いています (全部のマスに候補を描くと図が読めなくなるため)。盤の見た目はゲーム本体と同じです。

探す順番は、易しい技からです。難しい形を先に探すと、実は易しい技で片づく場所を見落として時間を無駄にします。 以下は易しい順に並べてあるので、上から順に探すのがそのまま手順になります。

1. ネイキッドシングル Naked Single 基礎

候補が1つしか残っていないマスです。ほかに入れようがないので、そのまま確定します。 いちばん易しく、いちばん見落としの多い技でもあります。

見つけ方。候補を書き出したら、候補が1個だけのマスを探すだけです。 ほかの技で候補を消したあとは、必ずこれを探し直します。1つ確定すると、その行・列・枠の候補が連鎖して減っていくからです。

7891435262587142988276467482534184385253619454693
1行9列に6が入ると決まる。

2. ヒドゥンシングル Hidden Single 基礎

マス側ではなく数字側から見る技です。ある行・列・枠の中で、その数字が入れるマスが1つしかないとき、 そのマスに候補がいくつ残っていようと、その数字で確定します。

見つけ方。1から9まで順に、「この枠でこの数字はどこに入る?」と数えます。 入れる場所が1か所ならそこで決まりです。候補を書いていなくても、盤面を見るだけで見つけられるので、 紙のナンプレでいちばんよく使われます。

789145225442988127649674813525342218949322225362922272569
1行8列に2が入ると決まる。

3. ロック候補 Locked Candidates 中盤

枠と行・列が重なっているところを使う技で、2つの向きがあります。

  • 枠から行・列へ。ある枠の中で、その数字の候補が1つの行(または列)にだけ並んでいるなら、 その数字はその枠のその行に必ず入ります。だから同じ行の、枠の外からその数字の候補を消せます。
  • 行・列から枠へ。ある行の中で、その数字の候補が1つの枠にだけ収まっているなら、 その数字はその枠に必ず入ります。だから同じ枠の、その行以外からその数字の候補を消せます。

確定はしませんが、候補を大きく削れます。基礎の2つで止まったら、まずこれを探します。

495318672623975481718624999831479962946892971239358995736999184759969579631362491957
骨格は5行5列・5行6列。ここから5行1列の9・5行8列の9・5行9列の9が消える。

4. ネイキッドペア Naked Pair 中盤

同じ行・列・枠の中に、まったく同じ2つの候補だけを持つマスが2つあるとき。 この2マスがその2つの数字を分け合うことが確定します(どちらがどちらかは分かりませんが、他所には行けません)。 だから同じ行・列・枠のほかのマスから、その2数字を消せます

見つけ方。候補が2個だけのマスに印をつけ、同じ行・列・枠に同じ組み合わせがもう1つないか探します。

45316826284973513589475348172352634573148759873148714235
骨格は2行7列・5行7列。ここから6行7列の5・9行7列の3が消える。

5. ヒドゥンペア Hidden Pair 中盤

ネイキッドペアの裏返しです。ある行・列・枠の中で、2つの数字が、同じ2つのマスにしか入れないとき。 この2マスはその2数字で埋まると決まるので、その2マスにある他の候補をすべて消せます

見つけ方。枠の中で「この数字が入れるマスは2つだけ」という数字を集め、 その2マスが一致する組み合わせを探します。候補がごちゃごちゃしたマスの中に隠れているので、 ネイキッドペアより見つけにくく、その分よく効きます。

821794536452398739142913244217985524361895762413745268264759
骨格は1行5列・5行5列。ここから1行5列の7・5行5列の7が消える。

6. ネイキッドトリプル Naked Triple 中盤

ペアの3マス版です。3つのマスの候補を全部あわせて、ちょうど3種類の数字になっているとき、 その3数字はその3マスで使い切られます。同じ行・列・枠のほかのマスから、その3数字を消せます

注意。3マスすべてが3候補ずつ持っている必要はありません。 たとえば「1と2」「2と3」「1と3」の3マスでも、合わせれば1・2・3の3種類なので成立します。ここが見落としどころです。

934152768184635953791314678689216514647914638552783721935536948797583
骨格は4行5列・4行7列・4行9列。ここから候補が5個消える(4行2列の1・4行2列の4・4行2列の6 ほか)。

7. ヒドゥントリプル Hidden Triple 中盤

ヒドゥンペアの3つ版です。3つの数字が、同じ3つのマスにしか入れないとき、 その3マスはその3数字で埋まります。その3マスの他の候補を消せます

候補が多いマスに埋もれているので、12の技の中でもとくに見つけにくい形です。 枠の中で「入れる場所が3か所以下」の数字を書き出して、組み合わせを見ていくのが確実です。

125786941235723736199636257343839154513643597
骨格は1行1列・1行6列・1行7列。ここから候補が5個消える(1行1列の2・1行1列の5・1行6列の2 ほか)。

8. X-Wing X-Wing 上級

ここから、枠をまたいで盤全体を見る技になります。ある数字について、 2つの行で、その数字が入れるマスが同じ2つの列だけに限られているとき。 4つのマスが長方形の角に並びます。

この形になると、その数字は「左上と右下」か「右上と左下」かのどちらかで必ず入ります。 どちらにしても2つの列は使われるので、その2列にある、他の行のその数字の候補を消せます

行と列は入れ替えても成り立ちます。2つの列で同じ2行に限られていれば、その2行の他の列から消せます。

9611347561378291237915164925716137251378696119155631914196238872549631
2行・5行(青いマス)では、1が入れるのは1列・5列だけ。どう入っても列は使い切られるので、その列の他の行から1を消せる。ここから3行1列の1・8行1列の1が消える。

9. XY-Wing XY-Wing 上級

候補が2つだけのマスを3つ使います。中心になるマスの候補を「X と Y」とし、 そこから見える(同じ行・列・枠にある)2つのマスが、それぞれ「X と Z」「Y と Z」だったとき。

中心が X なら片方が Z になり、中心が Y ならもう片方が Z になります。 どちらに転んでもZ はこの2マスのどちらかに必ず入るので、 その2マスの両方から見えるマスからは、Z を消せます

見つけ方。候補2個のマスを起点に、そこから見える候補2個のマスを2つ選び、 3つの数字がこの形にはまるかを見ます。中心の2数字は、両脇に1つずつ配られている必要があります。

4381228941319572384686495259128734696945593726498354782947916253828359
中心は5行9列(候補は4と5)、両脇が6行7列と5行1列。どちらに転んでも9はこの両脇のどちらかに入る。ここから5行7列の9・5行8列の9・6行1列の9が消える。

10. Swordfish Swordfish 上級

X-Wing を3本に増やしたものです。ある数字について、3つの行で、その数字が入れるマスが 合わせて3つの列に収まっているとき、その3列の他の行から、その数字の候補を消せます

各行が3つとも候補を持っている必要はありません。2つでも構わないので、 きれいな3×3の格子にはならないことがほとんどです。「行ごとに候補の列を書き出して、3行あわせて3列に収まるか」で探します。 X-Wing より形が崩れて見えるぶん、見つけにくい技です。

41721568991164875186513791712312448191713791512564128187969183112841761793511981
4列・6列・8列(青いマス)では、1が入れるのは3行・5行・8行だけ。どう入っても行は使い切られるので、その行の他の列から1を消せる。ここから3行7列の1・5行5列の1が消える。

11. カラーリング Simple Colouring 最上級

1つの数字だけに注目します。ある行・列・枠の中でその数字が2マスにしか入れないとき、 その2マスは必ず片方が正しく、片方が誤りです。この関係でマスをつないでいき、 つながったマスを交互に2色で塗り分けます。同じ色は同じ運命(全部正しいか、全部誤りか)になります。

そうすると、2通りの消し方が出てきます。

  • 同じ色が同じ行・列・枠に2つ現れたら、その色は全部誤りです(正しいなら同じ数字が2回出てしまう)。その色のマスからその数字を消せます。
  • 塗られていないマスが、両方の色を同時に見ているなら、そのマスからその数字を消せます。どちらの色が正しくても、そのマスは必ず塞がれるからです。
365938321126534337838132659537834612612793435384372159637591367284276481539438529716
3だけを見て、2マスにしか入れない関係でつないだ6マスを2色に塗り分けたところ。塗られていないマスが両方の色を同時に見ているので、そこは必ず塞がれる。ここから2行9列の3が消える。

この例はスライドナンプレのゴッド段の問題です。図は大マスを正しく並べ終えた後の盤で、そこから先がふつうのナンプレと同じ解き方になります。

12. XYチェーン XY-Chain 最上級

候補が2つだけのマスを数珠つなぎにします。隣り合う2マスは互いに見えていて、 共通の数字でつながっているようにします。すると「片方がその数字でなければ、もう片方がその数字」という 関係が鎖のように伝わっていきます。

鎖の両端が同じ数字 Zになるようにつなげたとき、両端のどちらかは必ず Z になります。 だから両端の両方から見えるマスからは、Z を消せます

XY-Wing は、この鎖がちょうど3マスの場合にあたります。鎖を伸ばせるぶん、XY-Wing では届かない場所に効きます。 ナンスラではゴッド段でこれが必要になります。

34527812674218691893438247988731694182443195812389
4マスの鎖(黄色い線)。両端は1行6列と8行9列で、どちらかは必ず2になる。ここから1行9列の2が消える。

この例もゴッド段です。リンクを開くとまず絵あわせから始まります(図はそれを終えた後の盤)。

どの難易度で、どの技が要るか

ナンスラは問題を作るときに、「この問題を最後まで解くのに、いちばん難しい技は何だったか」を機械で判定して、 その結果で難易度を決めています。だから下の対応は、たまたまではなく全問について保証されています

必要になる技クラシックナンプレスライドナンプレ
ネイキッドシングルまでやさしい初級
ヒドゥンシングルまでふつう中級・上級
ロック候補・ペア・トリプルまでむずかしいマスター・グランドマスター
X-Wing・XY-Wing・Swordfish まで達人レジェンド
カラーリング・XYチェーンまでゴッド

当てずっぽうが要る問題は出題していません。ここに挙げた12の技だけで最後まで埋まることを、 1問ずつ確かめてから配っています。行き詰まったときは、運が悪いのではなく、まだ見つけていない形があるということです。

この記事の図の作り方

解き方の解説は、説明と実際の盤面が食い違うと役に立ちません。そこでこのページは、手で図を描いていません。 次の手順で毎回作り直しています。

  1. 出題している問題の中から、その技がないと解けない問題を選ぶ。
  2. その技より易しい技だけを使って、解けるところまで自動で解かせる。行き詰まったところが「その技が要る場面」です。
  3. その盤面で、その技が実際に効く1手を特定する。
  4. ゲーム本体が使っているのと同じ判定プログラムに同じ1手を打たせ、消える候補が1つ残らず一致するか確かめる。 食い違ったらそこで止めて、ページを出力しません。
  5. 一致したものだけを図にする。

つまり、図に描かれている「ここが消える」は、遊んでいるときにゲームが同じ判断をすることと同じ意味です。 各技のリンクから開く問題も、その技が必要だと判定された実物です。

手を動かして覚える

読んだ技は、実際に使うと定着します。

ナンプレの解き方だけを練習するならクラシックナンプレ、絵あわせも合わせて遊ぶなら スライドナンプレをどうぞ。どちらも iOS アプリ「ナンスラ」に入っています。