まず候補を書き出す(この記事の前提)
あるマスに入りうる数字を候補と呼びます。同じ行・同じ列・同じ3×3の枠にすでに出ている数字は入れられないので、 残ったものが候補です。以下の技はすべて、候補を書き出してあることを前提にしています。
技の役目は2つだけです。マスの数字を確定させるか、候補を減らすか。 候補が減れば別の技が見つかり、それがまた候補を減らします。この繰り返しで盤が埋まっていきます。
この記事でのマスの呼び方。上から数えた行と、左から数えた列で「3行5列」と書きます。
図の読み方。青く塗ったマスがその技の骨格、 赤い斜線の数字がその技で消える候補、 緑の数字がその技で確定するマスです。 小さい数字は候補(メモ)で、その技に関係するマスの分だけ描いています (全部のマスに候補を描くと図が読めなくなるため)。盤の見た目はゲーム本体と同じです。
探す順番は、易しい技からです。難しい形を先に探すと、実は易しい技で片づく場所を見落として時間を無駄にします。 以下は易しい順に並べてあるので、上から順に探すのがそのまま手順になります。
1. ネイキッドシングル Naked Single 基礎
候補が1つしか残っていないマスです。ほかに入れようがないので、そのまま確定します。 いちばん易しく、いちばん見落としの多い技でもあります。
見つけ方。候補を書き出したら、候補が1個だけのマスを探すだけです。 ほかの技で候補を消したあとは、必ずこれを探し直します。1つ確定すると、その行・列・枠の候補が連鎖して減っていくからです。
3. ロック候補 Locked Candidates 中盤
枠と行・列が重なっているところを使う技で、2つの向きがあります。
- 枠から行・列へ。ある枠の中で、その数字の候補が1つの行(または列)にだけ並んでいるなら、 その数字はその枠のその行に必ず入ります。だから同じ行の、枠の外からその数字の候補を消せます。
- 行・列から枠へ。ある行の中で、その数字の候補が1つの枠にだけ収まっているなら、 その数字はその枠に必ず入ります。だから同じ枠の、その行以外からその数字の候補を消せます。
確定はしませんが、候補を大きく削れます。基礎の2つで止まったら、まずこれを探します。
4. ネイキッドペア Naked Pair 中盤
同じ行・列・枠の中に、まったく同じ2つの候補だけを持つマスが2つあるとき。 この2マスがその2つの数字を分け合うことが確定します(どちらがどちらかは分かりませんが、他所には行けません)。 だから同じ行・列・枠のほかのマスから、その2数字を消せます。
見つけ方。候補が2個だけのマスに印をつけ、同じ行・列・枠に同じ組み合わせがもう1つないか探します。
6. ネイキッドトリプル Naked Triple 中盤
ペアの3マス版です。3つのマスの候補を全部あわせて、ちょうど3種類の数字になっているとき、 その3数字はその3マスで使い切られます。同じ行・列・枠のほかのマスから、その3数字を消せます。
注意。3マスすべてが3候補ずつ持っている必要はありません。 たとえば「1と2」「2と3」「1と3」の3マスでも、合わせれば1・2・3の3種類なので成立します。ここが見落としどころです。
8. X-Wing X-Wing 上級
ここから、枠をまたいで盤全体を見る技になります。ある数字について、 2つの行で、その数字が入れるマスが同じ2つの列だけに限られているとき。 4つのマスが長方形の角に並びます。
この形になると、その数字は「左上と右下」か「右上と左下」かのどちらかで必ず入ります。 どちらにしても2つの列は使われるので、その2列にある、他の行のその数字の候補を消せます。
行と列は入れ替えても成り立ちます。2つの列で同じ2行に限られていれば、その2行の他の列から消せます。
9. XY-Wing XY-Wing 上級
候補が2つだけのマスを3つ使います。中心になるマスの候補を「X と Y」とし、 そこから見える(同じ行・列・枠にある)2つのマスが、それぞれ「X と Z」「Y と Z」だったとき。
中心が X なら片方が Z になり、中心が Y ならもう片方が Z になります。 どちらに転んでもZ はこの2マスのどちらかに必ず入るので、 その2マスの両方から見えるマスからは、Z を消せます。
見つけ方。候補2個のマスを起点に、そこから見える候補2個のマスを2つ選び、 3つの数字がこの形にはまるかを見ます。中心の2数字は、両脇に1つずつ配られている必要があります。
10. Swordfish Swordfish 上級
X-Wing を3本に増やしたものです。ある数字について、3つの行で、その数字が入れるマスが 合わせて3つの列に収まっているとき、その3列の他の行から、その数字の候補を消せます。
各行が3つとも候補を持っている必要はありません。2つでも構わないので、 きれいな3×3の格子にはならないことがほとんどです。「行ごとに候補の列を書き出して、3行あわせて3列に収まるか」で探します。 X-Wing より形が崩れて見えるぶん、見つけにくい技です。
11. カラーリング Simple Colouring 最上級
1つの数字だけに注目します。ある行・列・枠の中でその数字が2マスにしか入れないとき、 その2マスは必ず片方が正しく、片方が誤りです。この関係でマスをつないでいき、 つながったマスを交互に2色で塗り分けます。同じ色は同じ運命(全部正しいか、全部誤りか)になります。
そうすると、2通りの消し方が出てきます。
- 同じ色が同じ行・列・枠に2つ現れたら、その色は全部誤りです(正しいなら同じ数字が2回出てしまう)。その色のマスからその数字を消せます。
- 塗られていないマスが、両方の色を同時に見ているなら、そのマスからその数字を消せます。どちらの色が正しくても、そのマスは必ず塞がれるからです。
12. XYチェーン XY-Chain 最上級
候補が2つだけのマスを数珠つなぎにします。隣り合う2マスは互いに見えていて、 共通の数字でつながっているようにします。すると「片方がその数字でなければ、もう片方がその数字」という 関係が鎖のように伝わっていきます。
鎖の両端が同じ数字 Zになるようにつなげたとき、両端のどちらかは必ず Z になります。 だから両端の両方から見えるマスからは、Z を消せます。
XY-Wing は、この鎖がちょうど3マスの場合にあたります。鎖を伸ばせるぶん、XY-Wing では届かない場所に効きます。 ナンスラではゴッド段でこれが必要になります。
どの難易度で、どの技が要るか
ナンスラは問題を作るときに、「この問題を最後まで解くのに、いちばん難しい技は何だったか」を機械で判定して、 その結果で難易度を決めています。だから下の対応は、たまたまではなく全問について保証されています。
| 必要になる技 | クラシックナンプレ | スライドナンプレ |
|---|---|---|
| ネイキッドシングルまで | やさしい | 初級 |
| ヒドゥンシングルまで | ふつう | 中級・上級 |
| ロック候補・ペア・トリプルまで | むずかしい | マスター・グランドマスター |
| X-Wing・XY-Wing・Swordfish まで | 達人 | レジェンド |
| カラーリング・XYチェーンまで | — | ゴッド |
当てずっぽうが要る問題は出題していません。ここに挙げた12の技だけで最後まで埋まることを、 1問ずつ確かめてから配っています。行き詰まったときは、運が悪いのではなく、まだ見つけていない形があるということです。
この記事の図の作り方
解き方の解説は、説明と実際の盤面が食い違うと役に立ちません。そこでこのページは、手で図を描いていません。 次の手順で毎回作り直しています。
- 出題している問題の中から、その技がないと解けない問題を選ぶ。
- その技より易しい技だけを使って、解けるところまで自動で解かせる。行き詰まったところが「その技が要る場面」です。
- その盤面で、その技が実際に効く1手を特定する。
- ゲーム本体が使っているのと同じ判定プログラムに同じ1手を打たせ、消える候補が1つ残らず一致するか確かめる。 食い違ったらそこで止めて、ページを出力しません。
- 一致したものだけを図にする。
つまり、図に描かれている「ここが消える」は、遊んでいるときにゲームが同じ判断をすることと同じ意味です。 各技のリンクから開く問題も、その技が必要だと判定された実物です。